2014年06月12日

飛騨のワイルドレインボーの特徴

飛騨の本流 ワイルドレインボーの特徴について質問がありましたので
解説いたします。

昭和20年代に飛騨の水産試験場に北米産原種のニジマスが持ち込まれ
養殖の研究と実用が始まりました。
昭和30年代に稚魚放流されたこの原種は品種改良以前のワイルド種で
当然自然産卵能力がありました。
その後ニジマスは品種改良(品種改悪?)され、
高水温に強く、成長が早く、人間の手で採卵と受精が行われ
代を重ねて現在の養殖されているニジマスは自然産卵能力がありません。

北海道の一部の河川で繁殖しているレインボーも
古き時代の原種に近い種類で、自然産卵能力があります。

飛騨の一部(神通川水系)の本流のニジマスには
本州では類を見ない自然産卵個体群が生息しています。。
根拠は
・スポーニングを毎年6月に確認していること
・8月すぎにウグイの稚魚(6月産卵)をタオルなどですくって
 観察していると、パーマークのあるマス族の稚魚が入る事。
 そのマス族の稚魚にパーマークとヒレに点々があること。
 この時期に3〜5Cmのマス族の稚魚はニジマスしか考えられないこと
 があります。
・現在稚魚放流されているニジマスは7Cm〜位のサイズですので
 稚魚放流のニジマスより小さい稚魚は天然繁殖。

飛騨では現在もニジマスの稚魚・成魚の放流が続いています。
残念ながら現在の放流個体は自然産卵能力がありません。
しかし、それゆえに古いワイルドな自然産卵個体群と混血にならない
というメリットもあります。

したがって飛騨の本流ではいろんなタイプのレインボーが釣れます。
明らかに成魚放流の個体もいますし、
稚魚から育った比較的コンディションの良い個体もいます。
しかしワイルド原種・自然産卵タイプのレインボーには
特徴がありますので解説いたします。
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「飛騨の天然繁殖ワイルドレインボーの特徴!」

・当然ながら全鰭ピンピン
・頭から背中は深いオリーブグリーンバック、渋い色彩
・シルバーがかった魚体
 オスはやや濃い色彩でメスの方がシルバーが強い
 解禁の初期はメスは銀ピカで大型のオスは錆びていることが多い。
・淡いピンク色のほほのカラー
 同様に淡いピンク色の体側カラー
・濃い黒点
・獣のような眼光
・決定的に特徴的なポイントは腹鰭と尻鰭の先端が白いこと

・・・・・・・・・・・・・・・・・
こちらは先日ゲットしたワイルド自然産卵個体群のオス57Cm
上記の特徴がすべてよく出ています。
IMGP2867.JPG
飛騨の本流でこのタイプを釣られたら、リリースをお願いします。
(お願いでしかありませんが。よろしくお願いします。)
このタイプは現在放流されておらず、自然産卵で繋がっています。
一度絶えたら二度と復活しません。
この素晴らしいレインボーがいつまでも釣れるように願います。
中禅寺湖の流入河川でも自然産卵があるらしいと聞いたことがありますが。
本州で産卵しているニジマスはこの個体群しか僕は確認していません。

レギュレーションがあるわけではありませんので、
強制ではありませんが、是非キャッチ&りりースをお願いします。  
ザウルスジュニア 田中 秀人

追記:
このワイルド個体の大物を釣るのははっきり言って簡単ではありません。
それゆえに貴重な憧れの存在です。
このワイルドレインボーの超大型個体を観察できる場所があります。
観光地 飛騨高山の中心エリアにある
鍛冶橋の宮川朝市エリア。
この鍛冶橋の下流に堰堤があってその下のプールに
モンスターのレインボーがうようよ泳いでいます。
ここは禁猟区なのでウオッチのみでお願いします。
間違って釣りをすると脇に鍛冶橋交番がありますので
おまわりさんに逮捕されます!
60Cmオーバーはもちろん
70Cm〜80Cmくらいありそうなバケモノも観察できます。
ついでに、朝市で魚の餌(ペレット)を売っていますので
モンスターワイルドレインボーにフィーディングできます。
鳥肌が立ちますよ!!!
 
posted by saurus junior at 11:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 釣行記
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