本流や湖でのカラーの話は前回までにしたので、渓流や源流でのカラーについて。
そして、もう一点はボディーカラーについて、まとめて見ます。
第4回「渓流、源流でのカラーリング。ボディーカラーの反射効果。」をお送りします。
渓流、源流でのカラーについて。
特に源流では、先行者さえいなければナチュラルカラーだけで事が足りる。すれていないから、ベイトに近い色でOKと言うこと。
さらに、もっとターゲットがすれていなければ、金赤やピンクといったアングラーから見て視認性の高いルアーを選ぼう。先ずは暗い渓流で、ルアーが見やすくコントロールしやすいことが上げられるし、こうした派手な色に、無垢なトラウトは積極的にアタックしてくれる。
東北ザウルスの粕谷君も本流でのサクラマス用カラーにこうした派手な色を好んで使うが、彼もまた本流でのトレースコースが判りやすいし軌道修正しやすいので派手な色を好むと言ってました。僕も同感です。
トラウトから見ての視点と、アングラーからの視点で操作性を考えた派手な色の選択と言うことも、ケース バイ ケースで必要となる。複雑な流れの本流、暗い源流でルアーの軌道をしっかり見定めてアクションさせる。そのためのアピールカラーと言う考えも加えて欲しい。
さらに、トゥイッチングを習得するときに、どのくらいのストロークとピッチと強さで、どのくらいミノーが反応するかをアピールカラーで練習すると視認性が高く、感覚をつかみやすい。
ミノーのトゥイッチと言っても、時と場合によってストロークと強さでトラウトの反応も変わってくるし、ブラウニーなのかTY−REXなのかルアーの種類でそれぞれに適したストロークも有る。流れの強さ押しの強さでもストロークは変わってくる。
そうした、感覚的なものを身に付けるために、アピールカラーでのトゥイッチング スタディーを組み込んでください。
少し話がそれましたが、源流、渓流のカラーについてもう少し。
ナチュラルカラーと言う意味で効くカラーのバリエーション。
先ずはブラック。管釣り用プラグ「プリラ」のブラックを初夏に渓流で使うとニジマスの反応が良い!
虫なのか?はたまた、カジカ蛙のオタマジャクシなのか!
インセクトイーターの40cmオーバーがすこぶる反応するのだ。
ミノーでもTy−REX 5cmのガンメタ カラーは渓流で最強だ。流下する昆虫、特に黒っぽいバッタやコウロギをイメージするナチュラルドリフトが効く!
そこに緑バッタに近い「アクアマリン」を僕は加えて夏の虫パターンにしている。
もう一つ虫パターンを。初夏の頃、やたらチャートに反応が良いときがある。それも管釣り用のマットなチャートが良い。
疑問に思ったので、数匹だけ自然から頂き腹を割いてみると中からマッ黄色の蛾の幼虫(黄色いイモムシ)が大量に出てきた!
この黄色いイモムシは一気に大量発生するので、渓流の周辺でこの虫を見つけたら、間違いなくその日の暴釣カラーになる。
サイズは3cmから5cm、色はドチャート(でたー!!)
何度もこのパターンで暴釣した経験がある(秘密をばらしてしまった!!)是非、周りを注意してみて、機会があれば試してみてください。
さて次の話題に行きます。
ボディーのカラーについて。
第1回でシルバーなのかゴールドなのか、はたまた秘密兵器のパールなのかを書きましたので、少し掘り下げます。
シルバー、ゴールドといってもいろんなパターンがある。
プレーンレーザーなのか、クラッシュレーザーなのか、クローム系なのか、マット系なのか。
ハデで乱反射するのはクラッシュレーザー。アピール度は高い。
スタンダードに実績を上げているのが、プレーンレーザー。
両者共に光の反射は強い。僕個人的にはクラッシュレーザーは光りすぎて、自分が抵抗があるのでプレーンレーザーを使うことが多い。(好みの問題もありますね)
水がジンクリアーだったり普通のレーザーパターンにすれて、タフな状況ならば クローム系が良い場合が多々有る。
ザウルスのカラーパターンでは Cが前に着くパターンだ。
(Cはクロームの略。例えばC−チャートはクローム シルバーベースのチャート。)ぼくはこのクロームパターンが大好きで、何度も良い思いをしている。

(大好きなクローム、C−ブルーバックオレンジベリー。三面川でサクラマスに良い思いをしているカラー。)
さらに、ナイーブなときはマットなカラーが良い。
光りすぎてすれたトラウトが反応しないときに、光沢のない、アユカラーやワカサギカラーなどナチュラル系でぼくは良い思いをしたことがある。
パールは第1回で触れたように、光量が少ないときに一番光ると覚えておけば、薄暮の時間に使いたくなるだろう。
さらに、使っている人が少ないので、パールにすれていないと言うメリットも有る。どんどんパールを使いましょう!

(大好きなパーリーシェル。ブラックバックにオレンジベリー。トラン7センチに採用された、大実績カラー。あらゆる魚種に効く!宮川の50オーバーのイワナは過去このカラーで一番釣っている!)
パールのバリエーションで、アワビ張りと言う手も有る。
パールも貝の色素、アワビも貝。
こうした淡いナチュラルな光沢がフィッシュイーターの本能をくすぐるのかもしれない。
岩井のGUNちゃんも、「最近 レーザーに魚がすれてきているような気がする。アワビ張りがいいと思う。」と話していました。
困ったときにアワビパターンも加えてみたい。
もう一つ話がずれるけど、ブラックについて加えます。
ブラウニー9センチやトランの8cmで採用された、ブラックパールオレンジベリー。

濁ったときの逆光(雨後、濁っているのに、天気が回復してドピーカンといった状況。)に非常にシルエットがはっきりしてアピールが高い。濁っているときは魚の緊張も解けるので、こうしてシルエットがはっきりしたカラーが効くケースも有る。
さらに、イモリ(赤腹イモリ)が生息している場所ではこのブラックパールオレンジベリーはバッチリ ナチュラルカラーでマッチザベイト!だからイモリのサイズに合わせて、9センチのブラウニーやトランの8cmをこのカラー用に選んだ。
ビッグトラウトはサラマンダー(イモリ)やフロッグ(カエル)などの両生類が大好物です!!
もう一つブラックは、満月の月夜の晩に絶対的に効く!
特に、大イワナは夏になると夜間活動を始めるので、このパターンが効く。月夜の逆光でシルエットがはっきりするからだ。
逆に夜の大イワナ狙いで、新月又は曇りで光量が少ないときはオールパール(全身パール)が効く。少ない光量でも膨張するように光るからだ。(夜の秘密パターンも白状してしまった!)
ただし、夜間釣り禁止の漁協が多いのでローカルルールは確認して
試してみてください。最近この夜釣りはほとんどしなくなりましたが、夏イワナは夜です!!
今回は裏技や秘密兵器をばらしてしまいました。
全て、現場で実証したパターンです。試してみてください。
さて、次回5回目は、総集編と言うことでお薦めカラーをまとめます。地域や河川ごとのご当地カラーや、地方ごとの人気色など!
僕の友人でトラウトのスペシャリストたちの好きな色も特集します。
こっそり覗き見した、則 師匠のカラーの好みに、北海道ザウルス若頭、岩井ガンちゃん、東北ザウルス 西村さんに粕谷君とカラーについてアンケートをとってます。
第5回「スペシャリストたちのカラー考」をお送りします。
お楽しみに。