2013年10月31日

2013 北海道 最終章 メーターオーバー イトウ!

道北に入ると、一転 本流は渇水・・・
飲めるんじゃないかと思うくらいのジンクリアー・・・
こういう時は本当にシビアで難しい。

予報は今晩から雨・・・
それもかなりのまとまった雨の予報・・・

予報通りその夜は豪雨 暴風 雷鳴・・・
プチキャンパーはグラグラ揺れて恐ろしくて寝てもいられない。
トイレにも行けないほどの嵐の中、眠れぬ夜を過ごした・・・

翌朝も豪雨・・・
車の中で待機していると、
チーム ヴァーレのRIKIさんと桐山さんが上流部に入ったとの連絡。

「この雨と増水と濁流で釣りになるのか???」

合流してみると、物凄い雹(ヒョウ)が降ってきて体に叩きつける・・
みるみる濁度も上がって退散・・・
しょうがないので川を変えようということになり、
チョークストリームの河川を2つ回るがサッパリ・・・

イトウ釣りとはこういうもの。
そんなに簡単には上手くいかないのだ。
これを貫くには相当の覚悟と根性と執念が必要。

その夜も雨・・翌朝も雨・・・
奪われる体温・・折れそうになる心・・
山伏の修行のような辛い厳しい釣り・・

増水をさけて支流域を狙うが、1m以上の増水でポイントはほとんど潰れている。
なんとか大場所でやるところを探す。
心当たりは2箇所くらいか・・・
一つ目はハズレ。
2つ目のポイントで瞬きのようなチャンスが訪れた。

大場所の流れ込みで70Cm強のイトウが喰ってきた!
足元に増水で流れてきた流木があり無理はできない。
しっかり耐えて美しい若いイトウをゲット!!
itou 70 2.jpg
今日の状況なら1本出たら大満足!!
昨年の北海道はイトウの釣果ゼロだったので余計に嬉しい。
これで充分満足だったのだが・・・これがあの衝撃への序章だった・・・

雨は止んだが、増水はピークで本流は壊滅状態。
とある支流が濁りが取れるのが早いだろうと読んで、
潰れた本流と支流の合流を狙う作戦に出た。
その日の夕方。
鮭アタックに紛れていたイトウがいきなり喰ってきた!
ドバッツ!グングングン!ポロッツ・・・すぐにバレてしまったが
間違いなく大型のイトウのバイト。その重さですぐにわかる。
次のキャストで少し小ぶりのイトウが足元までチェイス!!
いるいる・・・
その後は鮭のアタックが猛烈でイトウの影は消えてしまった。

翌日も同じ作戦。
本流と支流のさかい、濁りと澄んだ水の交わる部分を狙う。

またもや鮭・・鮭・・・
鮭アタックでも合わせる。怪しいと思ったら合わせる。
そんなことを繰り返していると突然静かになった・・・
鮭も見えなくなり生命反応が消えた・・????
場荒れして潰れたか???

その直後・・
ズドドッツ!ドバッツ ドババッツ!!水面を渦潮のように掻いて
巨大な塊がシートプス 135を襲った。
支流との合流から本流に突っ込むとやばい・・・
支流の上の方に10m程移動して突っ込まれないように耐えるが
相手もさるもの・・ここまででかくなるやつは賢い。
予定通りなのか、本流の濁流に突っ込んいった。
ここでズルズルついていいたら多分やられていた。
支流のカーブにラインが触れないよう15mほど
少しだけ下流に下がって
とにかくロッドを絞って耐える。
なんとか魚が浮き上がって岸寄りに張り付いた。
最後はグッと浮かせて仲間にネットインしてもらった。
ドラッグは3.5kg 50mずるすると引き出され、
フックは伸びてぎりぎりのファイトだった。
ヒデさんメーター_021.jpg
生涯の夢 メーターオーバーのイトウを手にした。
魚が曲がった状態でもしっかりメーター強
まっすぐ測れば1m2〜3Cmだろう。
誰がどう意地悪に測ってもメーターオーバー!!
メーターを超えてさえいれば、
それがメーター+2だろうが+4だろうが
僕にとっては大した違いではない。
完全無欠メーターオーバーの
10Kgオーバー 推定 11〜12kg

タックル:
・ロッド
ザウルストレイン ZY 
ベイトキャスター クイックトゥイッチン 71H 
・リール
アブ アンバサダー5501c SJチューン
・ライン
レグロン ワールドプレミアム 20Lb
・リーダー
1ひろ 40lb フロロカーボン
・ルアー
NEWシートプス 13.5Cm ユキシロブラック(自分で塗り塗りしたやつです)


北海道のイトウにチャレンジし始めて16年目。
苦節15年の末 苦労して苦労して念願のメーターオーバーを手にした。
イトウとはそういう特別な魚。
簡単に釣れてはいけない。
10年で釣りたかったが、15年かかってしまった。
昨年はすっかりめげてしまい「一生届かないかもしれない・・」とまで
弱気になっていた。

それゆえに僕にとってかけがいのない価値がある。
時間がかかって苦労して獲ったことはある意味良かった。

さてこのイトウなる魚。
僕らの中では特別な存在で、魚というより「カムイ(神)」だ。
特にメーターオーバーの響きは僕らの生涯の夢である。

釣友の岩井が言っていた。
「イトウを釣りたい人はたくさん居るけれど、イトウに優しい人は少ない。」
釣り師としてこの魚との関わりをさらに考える時期が来ていると思う。

夢を達成した今・・・
浮かれるのではなく・・噛み締めてイトウ愛を考えるべきだと
身が引きしまる思いがした。

このイトウ愛や苦節15年のお話は
ザウルストレインHPのエッセイにて紹介する予定。
来年新春 一発目のエッセイを担当することになっています。
詳しくはエッセイをご覧いただければと思います。

(ザウルス エッセイ 2014新年号に続く・・・)
posted by saurus junior at 11:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ■ 釣行記
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